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Channel: プロレスをぬるい目で見るブログ(新日多め)
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第5回 都合のいい俺ルールとリング渦

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本当はこの話題を書きたくないのだが、いささか自分が読んで意味が分からない記事があったので書き込みしたい。スターダム事件に対して、ここ何日か雄弁を振るう記事を見たが、それもどれも「あの試合こそプロレス」「あの程度の怪我くらいで世間はガタガタ騒ぐな」「世Ⅳ虎を処分するのはおかしいといった類の意見がある。正直なところ、こういった意見を素人がいうのではなく、一部のプロレスラーがいうのだから呆れるばかりである。世Ⅳ虎選手が拳を振るい、顔面が変形するほどの攻撃を加え、一時は失明になる可能性もある状態だった。では安川選手がもし失明していたら同じことを言えるだろうか?もし打ち所が悪く、障害を負っていてもそれほど雄弁を振るえただろうか?そう、彼らは「結果的に大事に至らなかったから問題ない、だからなんだ?」でしかいってない。ではもし世Ⅳ虎選手と安川選手のあのような戦いが普通と思えるなら、プロレスという看板をもってようがグローブをつけずに拳で殴り、急所を攻撃しようが全てOKという戦いをするべきである。その結果どういうことになろうが「これはプロレスだ」といえばいいのである。非常に極論と思われるだろうが、あの試合を正当化する意見もまさに極論である。ことプロレス界においては何度もリング渦がおきている。新日本でいけば福田雅一選手が試合中の攻撃によって亡くなられているし、記憶に新しいのは三沢光晴選手のリング渦であろう。さらに亡くなった事例だけではなく、ハヤブサ選手は試合中の技のミスにより半身不随の重い障害をもってしまった。そのとき彼らは「プロレスだから」といって「死んだのは弱いから悪い」「常にプロレスは本気なのだから、死亡事故は起こってしかるべき」「技をきちんと繰り出さなかった選手だダメだ」といっただろうか?少なからず三沢光晴選手が亡くなったときもハヤブサ選手が事故を起こしたときも、そんな言葉きいたこともない。そもそも福田選手も三沢選手も特段危険な技を受けたことで亡くなったわけでなく、むしろプロレスでは当たり前のように繰り出される技が致命傷となっている。団体ごとに設定されているルールを守っていても、リング渦は起こってしまうのだ。だからこそ、ルールを著しく逸脱した攻撃によって行われたプロレスは、リング渦のことを視野にいれ対処されなければならない。今回の世Ⅳ虎選手の攻撃も明らかにスターダムが設定したルールからは大きく逸脱しているし、そもそもあの場所の観客の声からして、ああいう試合を望んでいたわけでもないだろう。あの試合を擁護したプロレスラーは、殺気のある試合だったからいい、プロレスだからああいうハプニングは当然だ、というならルールに縛られることなくやればいい。例えそれによってどういった結果になろうが「プロレスだから」で片付けるくらいの度量を身につけてから、ああいう発言をするくらいはできないものか。プロレスにもルールがあるということを忘れ、なおかつ所詮他人事だし俺達に関わりがないから好き勝手自由に言うプロレスラーほど見苦しいものはないし、プロレス界の恥部にしかならない。そういうプロレスラーは、今すぐ廃業して素人に戻るべきだろう。

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